■ 2000.6月読書記録

 ◆ 6/1 『妖魔夜行 戦慄のミレニアム(下)』[山本弘/角川スニーカー文庫] ◆

 妖魔夜行16冊目、および第一期完結後編。……山本さん、よくこんなに調べたなぁと、その点は素直に感心。

 ん~……「数人の死は悲劇だが、数万の死は統計上の数字に過ぎない」。どこで聞いたか(もしくは読んだか)忘れたけど、この言葉って真理だなぁと思ったです。前回を遥かにぶっちぎって、たくさんの妖怪たちが死んだのですけど、その事実も理解してるんですけど、上巻ほどはショックも受けず淡々と読み進めてました。主要人物(?)が命を落とした前と違って、今作で命を落としたのはこれまでに登場したことがない妖怪だってことも一因でしょうが。さすがに、あまり感情移入できなかった。……これ、冷たいかな?

 あ、そうそう。脇役でもオーディンが出てきたのは嬉しかったですね。同時に、「何でロキとフレイが出てこないんだ!」と内心叫んでしまいましたが。名前だけでもいいから出して欲しかったなぁ(←単なる趣味) それにシヴァとヴィシュヌも。仮にもヒンドゥー教最高神の二柱なのに一言も台詞なしだったし(……ところでブラフマーは忘れられてたのかね・笑) 一言ぐらい喋らせてくれてもいいじゃないのさ。
 それと、前回驚くような行動を見せてくれた摩耶ちゃんは、今回もなかなか(^_^; しかし、いくらなんでも変わりすぎじゃないか?と思わなくもない。

 信仰に関しては、個人の解釈でしょうから。当人が納得できていればいいんじゃないの?って感じです。(ちなみに私はどっちかいえば無神論者。勉強の対象としてなら、そこそこ面白いと思うけど)

 ……あ、しまった。全体の感想書くの忘れてた。え~、まぁ悪くは無かったと思うんですけど。でも、何故か全体的に散漫だったような印象を受けました。…というか、これまでの主要人物たちの影が薄すぎだ。

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