『AAST』感想。

帰り道で既に2周ぐらいしていたような気がしなくもない「アンゲルゼ」シリーズ補完本『AAST』。
同人誌なのでどうするかなーと思いましたが、まぁいいやと小説部分の感想を更新してみる。一応続きを読むモード。

「クリスマスプレゼント」:陽菜が去った翌朝。神流島に残った人々それぞれの姿を描いた話、あるいは望む未来のために進む道と覚悟を定める話、となるでしょうか。
湊、もーちゃん、楓、遥、敷島、東。それぞれの心情がとても切なかったりなんだったりでとても胸が痛くなりましたが……望む未来のために為すべきことを見出し、それぞれの戦いを始める彼らの姿には、必ず「いつか」を手繰り寄せてくれるだろうと、そう信じたくなるような何かが感じられました。それにしても、もーちゃん視点を締めくくる一文にぐっとくる……有紗が湊に送った別れの言葉と、東さんを見舞ったあとの湊の言葉も……。
語られた人の中でひときわ印象に残ったのは、やはり敷島か。娘からの贈り物を受けて、限られた時間の中で打てるだけの手を打つ彼は、とても格好良かった。あの後査問会をどう切り抜けて、幕僚たちとどんな腹の探り合いを繰り広げるのか。想像するだけでもわくわくできる。ところで本筋に関係ありませんが、徳武さんは予想していたよりもマッドな人でした。「幸せな夢」がそれかよあんた!と思わずツッコミいれたのはきっと私だけではないと思う。

「金の女王と銀の翼」:「クリスマスプレゼント」が人間側なら、こちらは同じ日のアンゲルゼ側。「母」と「姉」も少なからず絡んできます。
最終巻でその存在が明かされた「姉」――雪菜については、なるほど、そういう設定か!という感じでした。「知識」と「力」、互いに受け持つ力が違うこの姉妹が、人間とアンゲルゼ、その従来の対立構造をどのように崩していくのかとても楽しみになってしまった。勿論、互いの進む道は平坦ではないだろうけれど、ここでも「いつか」がきっと来るという希望が感じられたのが嬉しい。
現実に戻っては、さしあたってのヒナたちの動向が。とりあえず、アンゲルゼの「ヒナ」が人間の「陽菜」を嫌悪せずに受け入れていたのが地味に嬉しかった。あと、ロンがなかなか良い位置に収まったなーと。本能ではヒナに従ってしまうものの、自分の誇りと意思は投げ出さない。絶対的な忠誠を誓うマリアやイシナとは明らかに一線を画した彼の存在は、この先ヒナにとって正しく同志、あるいは戦友として掛け替えのない存在となっていきそう。(……いつかもーちゃんと再会したときに修羅場が展開されたりして・笑) まぁ、主人と同僚がわりと世間知らず揃いなので確実に苦労するでしょうが、その辺は頑張れ(適当)

駒田さんのイラストも、梶原さんの掌編マンガも眼福もので、なんとも贅沢な良い補完本でした。大満足。
……で、冬コミでは新隊員(高殿円さん)入隊の上、お祭り本の予定とか? さすがに日程的に厳しいから通販組になりそうですが、また楽しみが増えました。

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