2014.08.31

『テスタメントシュピーゲル 2』kindle連載第1回[冲方丁]

 テロの脅威に晒されている都市・ミリオポリスで戦い続ける少女たちの物語、「シュピーゲル」シリーズ完結編と銘打たれ、1巻の発売から約5年。kindleでの連載という形でいよいよシリーズ再開です。
 連載完結後にスニーカー文庫であらためて文庫版が発売されるということなのですが、我慢できずに連載で読んでいくことにしました。ついでなので、極力ネタバレしないように気をつけつつ短めの感想書いていこうと思います。
あとの楽しみにしたい方も多いでしょうから、畳んでおきます。
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2014.07.16

もそもそ再起動中。

半年以上ぶりの更新になりました。どうもお久しぶりです。
ツイッターではほぼ毎日遊んでたりゲームしてたりもちろん本を読んだりもしてたんですが、なぜかなかなか感想を書く気分にならず。たまに下書きしてもしっくりこなくて破棄を繰り返し、気がつけばずいぶんと長い間サイトを放置してました……。
でも、今回久しぶりに感想書いたらやっぱり楽しかったんで、今後はほどほど更新を心がけたいと……あまり気負うとまたつまづきそうなので、まあ、のんびりやっていきたいと思います。

『ミレニアムの翼 -320階の守護者と三人の家出人-(全3巻)』[縞田理理/新書館ウィングス文庫]

産業革命によって汚染された大地から逃れるべく、人々は1000層に及ぶ塔を建造、移住した。 塔の生活は5人の発明卿が独占する技術によって支えられ、一方、汚染された大地も長い時間をかけて癒やされつつある世界。 《塔》国家アングリア王国リンデン塔320階の便利屋サイラスは、機械いじりの天才で貴族階級出身らしい美貌の青年ジョニーと出会う。さらには全塔踏破を目指す《田園》出身の青年ナッシュ、暗殺者の凶刃からからくも逃れた王女ラモーナまでもが彼の事務所に転がり込んできて――

 縞田理理さんの、ヴィクトリア調ゴシックファンタジー(公式紹介より)、全3巻で綺麗に完結。

 なんだかんだ言いながら家出人(?)3人の面倒を見ずにいられない世話焼きのサイラス(男やもめ)と、これまでとは違う生活の中で次第に成長していく家出人たち(主にジョニーとラモーナ。ナッシュは……いい意味で変化がなかったな・笑)の擬似家族的な関係が、時に微笑ましく時に楽しく、読んでいて心地よかったです。あと、2巻から登場したジョニーのお父さんが良いキャラしすぎでした(笑)
 話としては、ラモーナを保護したことから、このまま王国を私物化しようとするモールデン伯爵との対決になるんだろうと思っていたら、発明卿を標的にした連続殺人が発生。ナッシュが容疑者となったことから、サイラスたちが事態究明に動くという展開に。塔の秘密に深く関わるこの連続殺人事件の真犯人との対決は、思いの外丸く収まった感がありました。「彼」にとって、「もしかしたらそうだっかたもしれない」ことに気づき、さらにはあの別れの言葉を聞けたことはよかったんだろうなあ。作中でも言われていたとおり、起こした事件は許されないものなんですが、たまに気晴らしで「あの場所」に出かけているのはありかも、などと思いもしました。
 ……で。殺人事件が解決してひと安心する間もなく、今度は「彼」の置き土産から塔の危機と伯爵との対決がはじまることに。伯爵とその息子は同情の余地が全くない、とても下衆くて小物な悪人(褒め言葉)なのもあって、最後はすっきりでした。
 あと、最後に明かされたサイラスの謎。1~2巻のほのめかしである程度予想はしていたので、ああ、なるほどねーそこだったのねーという感じ。本編最後の賑やかな事務所の光景や最後の描きおろし短編で、またすっきりほっこりとしました。

 最初から最後まで、程よい軽さで楽しめた、良いシリーズでした。次回作も楽しみです。

作品名 / ISBN / 発行年月 :
      ミレニアムの翼 -320階の守護者と三人の家出人- 1 【amazon紀伊國屋】 / 978-4-403-54188-9 / 2013.1
      ミレニアムの翼 -320階の守護者と三人の家出人- 2 【amazon紀伊國屋】 / 978-4-403-54194-0 / 2013.9
      ミレニアムの翼 -320階の守護者と三人の家出人- 3 【amazon紀伊國屋】 / 978-4-403-54201-5 / 2014.7
著者名 : 縞田理理
出版社 : 新書館(新書館ウィングス文庫)

2013.11.25

『ストレンジムーン2 月夜に踊る獣の夢』[渡瀬草一郎/電撃文庫]

 未知の存在・迷宮神群の影響を受け、本人が望んだか否かは関係なく異能を得た人々が織りなす物語「ストレンジムーン」2巻目。マリアンヌの宝石箱に封じられていた「皇帝」ブロスペクトと彼に従う異能者たちの記憶と力の解放から始まった騒動が、さらに混沌としていきます。

 ……つーか、エスハが烏合の衆と身も蓋もない評価を下してましたが、本当、キャラバンがどうしようもなかったですね! ここまでの事態でなお一丸になれないとは……創設者はいるものの実権なしの隠居状態&いざというとき各派閥をまとめるリーダー的存在がいない&どころか派閥内外で闘争を長く続けてきたツケですね……。そんな中、玲音は記録者の助言もあってわりあい健闘してましたが、最後はあんなことになっちゃったし。このあとクレアがどう出るのかも含めて、エスハが不吉な予言をしている三角関係の帰結が気になるところです。
 それから、パラサイトムーン既読組としては1巻に引き続いて旧作メンバーの登場が嬉しかったです。真砂と由姫(心弥&弓に続いて夫婦になってる!)は登場の予想も出来ましたが、冬華まで出てきたのはびっくりでした。レブルバハトとグランレイスの件を経て、立ち直って元気にやってる様子にはなんだかほっとしましたね。そうそう、鉄舟さんが焔鉄衆のひとの息子さんだったとは。つーか彼普通にかっこいいし、次があれば主役になったりとかしませんか(完全趣味) あと、超苦労人の羽矢多さんがんばれ、と応援。

 さて。玲音と彼に宿った記録者、そしてリコルドリクという札が「皇帝」の手元に揃ったわけですが。完全にチェックメイトというこの状況からどう話が動いていくのか。次の巻が楽しみ。

作品名 : ストレンジムーン2 月夜に踊る獣の夢 【amazon紀伊國屋
著者名 : 渡瀬草一郎
出版社 : メディアワークス(電撃文庫)
ISBN : 978-4-04-866105-8
発行年月 : 2013.11

2013.11.10

『封殺鬼 数え唄うたうもの』[霜島ケイ/小学館ルルル文庫]

 約1年ぶりの封殺鬼新刊は、8年前に一大長編エピソードの幕が下りた現代編、これまでルルル文庫で展開されていた昭和編主人公・桐子の孫たちの世代の話になります。使役から解放されて半年後、休暇?を満喫して東京に帰ってきた鬼二人。さてこれからどうするかと考え始めた聖が、三吾に弟子入りして拝み屋になると言い出したところから始まります。

 久しぶりの現代編でしたが、みんな変わってないなあというのが一読した感想でした。いや、作中時間は半年しか経ってないから当たり前といえばそうなんですが。本編最終エピソードを経て、少しだけ変化したところもありつつ基本の性格はあいかわらずの『本家』次期当主3人や成樹の姿を見ることができたのは感慨深かったです。……つーか、達彦がなんだか良い感じにふてぶてしいというかなんというかな感じになってる気がしたのは気のせいでしょうか。
 話の方は、瀬戸内海のとある島にキャンプに行った学生たちが巻き込まれた怪異を探っていくという展開で、この一冊で事件は解決しています。現代編キャラ紹介も兼ねていただろうためかちょっと慌ただしい印象もありましたが、内容的にはいつもの封殺鬼の雰囲気で楽しめました。それにしても、過去に遡ればかなりの死人が出ているし学生たちの置かれた状況も冷静に読むとかなりキツイのですが、聖が絡むと見る間にコメディ空間が形成されるこの不思議。あと、謎の女の子の正体は「あーなるほどねー」という感じでした。

 年に一冊でもいいので、また別の話が読めると嬉しいなあと思います。そのうち桐子ばーちゃんも顔出してくれないかな(笑)

作品名 : 封殺鬼 数え唄うたうもの 【amazon紀伊国屋
著者名 : 霜島ケイ
出版社 : 小学館(小学館ルルル文庫)
ISBN : 978-4-09-452264-8
発行年月 : 2013.10


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