2017.01.24

『怪奇編集部『トワイライト』』[瀬川貴次/集英社オレンジ文庫]

数多くの怪異が絡んだ作品を書かれている作者氏の新作。今回は、大学の先輩の紹介でUMAや怪奇現象を扱う雑誌の編集部でアルバイトをすることになった大学生・駿(実家は神社で人並み以上?の霊感持ち)が遭遇する出来事を描いた短編集。

読んでいて、以前に別名義で何冊か出されていた短編集を思い出しました。以前の短編集で、日常に紛れ込んだ怪異や異物を普通に受け入れている人々やその状況を俯瞰して見たシュールさというかなんとも言えないユーモラスさが気に入っていたのですが、今作はその雰囲気に近い日常系ミステリならぬ日常系ホラーというか。笑える部分もありひやっとする部分もあり、気軽に読めて楽しかったです。個人的には1話目の女性霊の話と3話目の開運グッズお試しの話が好き。

あとがきを読んだ感じでは、シリーズ化されるのかな? 駿や他の登場人物の設定掘り下げもできそうですし、楽しみにしています。

作品名 : 怪奇編集部『トワイライト』 【 amazon , honto
著者名 : 瀬川貴次
出版社 : 集英社オレンジ文庫(集英社)
ISBN  : 978-4-08-680112-6
発行日 : 2016/12/16

2017.01.19

『テスタメントシュピーゲル3(上)』[冲方丁/角川スニーカー文庫]

近未来の世界、テロの脅威に晒されている都市・ミリオポリスで戦う少女たちの物語、「テスタメントシュピーゲル」、最終幕の前編。

ちょっと駆け足展開と思うところもありましたが、それも含めて2巻終盤で復活した涼月が、復活した勢いそのままに物語を牽引していったような、そんな印象の1冊でした。彼女たちを取り巻く状況が困難で厳しいことはなにも変わっていないのに、ここに至るまでのように絶望的だ、とはちっとも思わなかったのが面白かったですね。
登場人物的には我らがMPB小隊長・涼月はやはり格好良いなあと惚れ惚れする一方、作中、「何でもかんでも殴って解決する」と評されてるのは的確すぎて笑いました。で、そんな涼月の存在が正しく影響している陽炎と夕霧、そして乙の場面はどんなに追い込まれていても逆転を信じられたし、実際に反撃が成ればテンションが上がりました。また、少し立ち位置の変わった雛はどうなるのかと思っていたら、ここで「先輩」たちと一緒に行動することになるとは……ますます某所就職コースが現実味を帯びてきたような。鳳については下巻での復活を楽しみにしてます、とだけ。あと、特甲猟兵たちにも(それが彼らにとって幸せなことかはさておき)光が届きそうな展開なのもちょっと嬉しかったりする。
敵側に関しては、未だに正体が明かされないムニンとサイクロプスの正体が気になるところ。普通に読んでいるとこのふたりかなーと思う人物は配されているんですが、ひっかけの可能性もあるしなあ。まあ、種明かしを楽しみにしておきます。あ、シャーリーンにはものすごく「ざまあみろ!」と言いたくなりました(笑)

様々な因縁の絡み合ったこの大事件がどんな結末を迎えるのか。少女たちはどんな未来に進むのか。3月発売予定の下巻がとても楽しみです。

作品名 : テスタメントシュピーゲル3(上) 【 amazon , BOOKWALKER , honto
著者名 : 冲方丁
出版社 : 角川スニーカー文庫(KADOKAWA)
ISBN  : 978-4-04-472912-7
発行日 : 2016/12/28

2017.01.14

「好きなライトノベルを投票しよう!! 2016年下期」に投票してみる。

一時期ほどは読んでないんですが、まあ賑やかしということで、数年ぶりにいちせさん主宰の「好きなライトノベルを投票しよう!! 2016年下期」に投票してみます。
時間の都合で投票コードのみ。あとで気が向いたら一言感想追加する、かも。

『天冥の標IX PART2 ヒトであるヒトとないヒトと』(小川一水/ハヤカワ文庫JA)【16下期ラノベ投票/9784150312312】
『マルドゥック・アノニマス 2』(冲方丁/ハヤカワ文庫JA)【16下期ラノベ投票/9784150312459】
『血と霧 2 無名の英雄』(多崎礼/ハヤカワ文庫JA)【16下期ラノベ投票/9784150312374】
『薬屋のひとりごと(6)』(日向夏/ヒーロー文庫)【16下期ラノベ投票/9784074207886】
『ある小説家をめぐる一冊』(栗原ちひろ/富士見L文庫)【16下期ラノベ投票/9784040721187】
『僕たちは同じひとつの夢を見る』(縞田理理/集英社オレンジ文庫)【16下期ラノベ投票/9784086801096】
『エースナンバー 雲は湧き、光あふれて』(須賀しのぶ/集英社オレンジ文庫)【16下期ラノベ投票/9784086800921】

『蜜蜂と遠雷』[恩田陸/幻冬舎]

「ここを制した者は著名な国際コンクールで優勝する」というジンクスもあって、近年注目を集めている芳ヶ江国際ピアノコンクール。コンクールに出場する4人を中心に彼らの師や審査員等周囲の人々も含めて、第一次予選前のオーディションから本戦までを描いた作品。

本屋で見かけてなんとなく気になっていたところに直木賞の候補にもなったということで、久しぶりに恩田陸作品を読んだのですが、いやあ、面白かった。最後まで一気読み。
コンテスタント4人のうち、より密接に関わる若き天才3人がそれぞれの音楽に刺激を受けてコンクールの最中にめざましく成長し己の音楽をより確固たるものにしていく姿は青春物らしく微笑ましくもある一方、様々な描写や表現を尽くして描かれる彼らの音楽はまさに圧巻の一言。演奏の音源を流しながら読んで、会場にいる気分に浸ってみたりしてました。また、メイン3人とは少し距離を取って語られる最年長のコンテスタント、高島明石氏。このコンクールで音楽家としての自身に区切りをつけようとも考えていた彼の、音楽家としての想いと人生の物語は、厳しさだけではなくじんわりと心に染みるような暖かさがあって、とても良かったです。

とても良いものを読んだなあ、と満足して本を閉じることができた一冊でした。

作品名 : 蜜蜂と遠雷 【 amazon , honto
著者名 : 恩田陸
出版社 : 幻冬舎
ISBN  : 978-4-344-03003-9
発行日 : 2016.09.23

2017.01.09

2017年、はじまってました。

今年もすでに一週間以上経っていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
すっかりTwitterがメインになり、FGOやらなにやらに時間を取られて、それはそれで楽しく過ごしているのですが。一方で、昨年は改めて個人サイト(ブログ含む)の楽しさを思い出したり気づくこともあり。
そんなわけで、今年は無理しない程度で、思い出したようにでもちょくちょく更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。


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