『腐男子先生!!!!!』[瀧ことは/ビーズログ文庫アリス]

発売以降、あちこちで面白かったという感想を見かけて気になったので購入してみました。「小説家になろう」でWEB連載されている作品の書籍化です。

あらすじは、同人活動をしている女子高生・早乙女朱葉のサークルスペースにあるときやってきた男性客が、なんと通っている高校のイケメン生物教師・桐生だった!という残念というか恐ろしいというかな出会いから始まるお話。連作形式かつ1話1話はショートショートぐらいの長さなのもあって、さくさく読み進められます。
先生と生徒、読者と(神)作家という朱葉と桐生の関係性は、らぶ方面もチラチラと匂わせつつ、基本的にはオタク友達というノリで。ふたりの会話を読んでいるときは、「あるある」「わかるわかる」となりすぎて、腐ってはいないとは言え自分も相当業が深いと思わず顔を覆いました。でもそれがとても楽しい。

WEB連載はまだ続いていて、最新話では二人の気持ちもちょっとずつ進展してるっぽい? 連載も追いながら、続編が書籍化されたらまたまとめて読みたいと思います。

作品名 : 腐男子先生!!!!!
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著者名 : 瀧ことは
出版社 : ビーズログ文庫アリス(KADOKAWA)
ISBN  : 978-4-04-734710-6
発行日 : 2017/6/15

『弁当屋さんのおもてなし ほかほかごはんと北海鮭かま』[喜多みどり/角川文庫]

角川ビーンズ文庫で作品を発表されていた作者さん、久しぶりの新刊は最近流行り(?)のお店&ごはんもの。恋人に二股をかけられた傷心も癒えぬまま北海道の札幌市へ転勤したOLの千春が、ふと立ち寄った路地裏の弁当屋『くま弁』で店員のユウと出会って――という導入から始まる物語。

冒頭で語られた千春が転勤する原因を作ったともいえる二股男とその相手の行動が気分悪すぎて、早く破局すればいいのにと心の底から思いました。本来は千春と同じく被害者のはずの相手も「ないわー、それはないわー」という行動を取ってくれやがるものだから、うん、まあ、ある意味お似合いのふたりと言えるかもしれませんがやっぱり早く(以下略)
まあ、そんな気分の悪い冒頭を超えれば、あとはほっこりする良い話でした。客の体調や気持ちに寄り添った特別メニューを提供する『くま弁』のお弁当は、近くにあったら通いたいと思うような美味しそうな描写が魅力的。登場人物はそれぞれに問題や悩みを抱えつつもどこにでもいそうな人たちで、そんな彼らとお弁当を巡るお話に、どこかあたたかな気持ちになりました。あと、千春とユウが徐々に親しくなっていく過程と、最後には客と店員という枠を一歩超えたような?雰囲気にニヤニヤ。

1冊読み切りでまとまっていますが、続いても無理がなさそうな幕引きでもあるので、この後の彼らの話がまたいつか読めると良いなと思います。

作品名 : 弁当屋さんのおもてなし ほかほかごはんと北海鮭かま
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著者名 : 喜多みどり
出版社 : 角川文庫(KADOKAWA)
ISBN  : 978-4-04-105579-3
発行日 : 2017/5/25

『カロリーは引いてください!~学食ガールと満腹男子~』[日向夏/富士見L文庫]

「薬屋のひとりごと」シリーズ等を書かれている作者さんの新作。大学の学食で働く栄養士の楓(わりと喧嘩っ早いし容赦ない)と同じ大学に通う幼馴染の朝生くん(学業優秀スポーツ万能実家金持ちとハイスペックな体重108kgの巨漢)が、ダイエットを巡ってあれこれ駆け引きをする一方で身近な謎や事件に巻き込まれたり首を突っ込んだりする日常の謎系ミステリー。

さくっと読めて面白かったです。朝生くんの母親との契約で彼を痩せさせようと知恵を絞りつつも、彼が美味しそうにご飯を食べる姿を気に入っていることもあってなんだかんだと彼の希望に添うようにはメニューを組み立てる楓と、幼いころの環境の反動もあってか美味しく食べることに熱心な朝生くんのやりとりが微笑ましく楽しい。楓の作る、味には妥協なしのカロリー控えめメニューも美味しそうだし。
謎というか事件?のほうは、深く考えるとなかなか嫌ーな気分になりそうな代物ですが、朝生くんがありあまるハイスペックぶりを惜しみなく発揮してスムーズかつ一部は因果応報的に解決してくれるので、そういう意味ではすっきりもできました。

楓と朝生くんのダイエット攻防戦と併せて、ラストのやりとりで彼らの姉弟のような関係の行方も気になってきたので、続きが読めるといいなあと思います。

作品名 : カロリーは引いてください!~学食ガールと満腹男子~
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著者名 : 日向夏
出版社 : 富士見L文庫(KADOKAWA)
ISBN  : 978-4-04-072286-3
発行日 : 2017/5/15

『Fate/strange Fake(1~4)』[成田良悟/電撃文庫]

数年前のTYPE-MOONエイプリルフール企画に端を発したFateシリーズスピンオフ作品。Fate本編と「同じ条件で同じ結末を迎えていながら完全に違う世界」で、アメリカの地方都市・スノーフィールドを舞台にした聖杯戦争の物語です。ちなみに、1巻発売当初は全5巻の予定だったらしいですが、4巻あとがきによればもう数巻続くことが確定したようです(風呂敷を広げまくる成田氏だけに、読者の大半は1巻時点で5巻は無理だろうと判断していたんじゃないかと思いますが)

話としては、成田氏お得意の群像劇。多数のマスターとサーヴァント、幾つかの陣営の目的や思惑が入り乱れて話が進んでいきます。悪方面にぶっちぎってるのも含めて誰もが「主人公」クラスの個性的な面々で、派手なバトルシーンや情報を駆使した駆け引き、キャラ同士の交流等、どの場面に切り替わっても面白いと感じます。ちなみに、この作品での個人的なひいきは、エルメロイⅡ世の弟子のひとり、「天恵の忌み子」フラット君。魔術師として突出した才能と相反する性格が魅力の楽しいキャラだと思っていたら、4巻でなにやら思わせぶりな話が出てきたおかげで設定的にも興味をひかれる存在に……。彼の物語は果たしてFakeの中で完結するのか、また別のスピンオフとなっていくのか、色んな意味で気になります。
あと、Fate本編に留まらず派生作品やTYPE-MOON全作品から小ネタを拾ってきているので、作品を知っていればいるほどニヤリとできます。リアルタイムに展開されてるFGOが絡んだネタもありましてね……4巻ラストの某キャラの某台詞に、FGO7章をプレイした人は「あれはあんたのせいかー!」とツッコミ入れたんじゃないかな、と思っています(少なくとも私はツッコミ入れた)

4巻現在、話がどう収束していくのかまるで見当がつかず、これからの展開に期待が募るばかりです。刊行ペースがもう少し上がれば嬉しいんだけど、年2冊縛りがあるらしいからなあ……

作品名 : Fate/strange Fake(4)
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著者名 : 成田良悟
出版社 : 電撃文庫(KADOKAWA)
ISBN  : 978-4-04-892756-7
発行日 : 2017/4/8

WPのテーマを「Twenty Seventeen」に変更しました。

長らく使用していた自作テーマから、ここしばらくもそもそとカスタマイズしていた「Twenty Seventeen」に切り替えてみました。
まだまだ細かい部分調整しないといけないんですが、まあ気長にやっていこうかと……。
(途中で力尽きたらまた前のテーマに戻す可能性も無きにしもあらず)