『公家武者 松平信平 狐のちょうちん』[佐々木裕一/二見時代小説文庫]

 姉の伝手で公家から武士に転身した松平信平(三代将軍家光の義弟)を主役にした時代小説。短編4つ収録。新刊チェックしてた時に、ふと目について購入してみた。

 感想。新シリーズの一巻目ということもあってか主な登場人物紹介&縁結び的な印象は残りましたが、お話自体はさくっと読めてなかなか面白かったです。なんというか、子供の頃によく見てたテレビの連続時代劇を思い出すノリだったというか。適度に軽くて肩の力を抜いて楽しめたというか。そんな感じ。
 登場人物について。主役の信平は、おっとりしてるようで案外強かなだったり勢い任せなところもある人だった。こういう人けっこう好きだー。お付き兼監視役の二人との関係も地味に良い。実在の人物がちょいちょい顔を出すのも歴オタ的には地味に楽しい。あと、諸事情あって別居中(正式に対面したことはない)の妻との関係がこの先どうなるのか楽しみだったり。1巻では本人はそうと知らず顔を合わせただけですが、このまま名も知らぬどこかのお嬢さんと思いこんで交流を深めてじれじれするのも、実は彼女がっ!と知って真面目に出世の方法考えるのも、どっちも楽しそうだなーと思います。

 気ままに生活している信平が、次はどんな事件に首を突っ込むことになるのか。2巻目が楽しみです。

作品名 : 公家武者 松平信平 狐のちょうちん
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著者名 : 佐々木裕一
出版社 : 二見時代小説文庫(二見書房)
ISBN  : 978-4576110585
発行日 : 2011/4/25

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