『封殺鬼 花闇を抱きしもの(下)』[霜島ケイ/小学館ルルル文庫]

 長編伝奇小説『封殺鬼』の一エピソード。若干10歳で陰陽師・神島一族の当主となった少女・桐子。彼女が家を継いだばかりのころに起きた出来事を描いた物語の完結編。

 随所随所で、「ああなるほど、こういうことだったのか」と納得しながら読み進めました。中でも苦いものを感じたのはやはり、明らかになった兄の死の真相、「大逆者を呪詛する」という目的に秘められていた陰謀、そして当主として桐子が下した決断ですね。このエピソードで桐子が「神島のため」という人間を嫌う理由は理解しましたが、それがなんともやるせない。
 そして、ゲストとなっていた術者の早臣氏。上巻だけでも感じた不吉な影は気のせいではなかったか……。彼に関してはあとがきで意外な事実が明らかになっていましたが、もしも彼がその設定のままで、この先も桐子や鬼たちと付き合っていけたなら、14歳の桐子はまた違った雰囲気を纏っていたのだろうなぁ、と少ししみじみ(……ところで、人物紹介の早臣の箇所が、どう見ても志郎のものを間違って使われてるのがなんだかとっても不憫な気がする。)

 さて、この復刊で桐子の過去・背負うものを理解できたところで、次は「鵺子ドリ」の新刊になるのでしょうか。あちらもかなり気になるところで以下続くになっているので、できるだけ早く続きが読みたいなーと思います。

作品名 : 封殺鬼 花闇を抱きしもの(下)
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著者名 : 霜島ケイ
出版社 : 小学館ルルル文庫(小学館)
ISBN  : 978-4-09-452041-5
発行日 : 2007/12

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