『王慧の鍵 -森の姫とイソヴェリ-』[たけうちりうと/B’s-LOG文庫]

 亡くなった国王の姪であったため、その後継者を巡る陰謀に巻き込まれることになった「森の姫」シルヴィの物語、2巻目にして完結編。

 前巻を読んだ段階では全3巻ぐらいの構成かなーと思っていたので、読了時真っ先に思い浮かんだことは「あれ、もう完結しちゃった?」でした。
 登場人物それぞれが迎えた結末は納得のできるものですし、堅実なファンタジーだったと思います。しかし、なんかこう、あれこれ詰め込んであるけどどうにも淡々とした話運びというか。女たちの密かな行動等、盛り上がりそうなエピソードはいくつも用意されているのに、あっさり流されてしまって肩透かしを喰らうというか。地味な話も嫌いではありませんが、こういう設定の話ならもう少し派手にやってもいいのでは、と思ったり。
 それから、登場人物たちの心の変遷も、もう少しぐらい詳細を書き込んでくれるほうが好みだったかなー。「なんで突然そういうことに!?」というのが結構あったような気がするので。あと、敵役・悪役がそろいもそろって魅力が感じられなかったのも残念。フェネストラはもう少し書き込みがあれば、最終的な評価がもう少し上だったかもしれないと思うけど。

 そんなわけで、全体的には普通に面白かったとは思うけど、もう1冊ぐらい分量があればもっと面白くなったんじゃないかなーというのが正直な感想。そういう意味では、ちょっともったいない作品でした。

作品名 : 王慧の鍵 -森の姫とイソヴェリ-
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著者名 : たけうちりうと
出版社 : ビーズログ文庫(エンターブレイン)
ISBN  : 978-4-7577-3927-7
発行日 : 2007/12/15

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