『エパタイ・ユカラ 愚者の恋』[高丘しずる/B’s-LOG文庫]

 B’s-LOG文庫創刊第3弾。東西に分割された近未来の日本を舞台にした、ある少女の恋と波乱の人生を描いた物語。今回の話は、主人公の黎良の波乱の人生を決定づけた出会いと事件を描いた、序章部分という感じでしょうか。

 世界設定関係は脇が甘いというか、いやそれはちょっといくらなんでも、と思う部分が多いのですが(つーか、いっそ異世界設定にしちゃ駄目だったのだろうかと思わなくもない)、登場人物周辺の設定はなかなか。特にそれぞれの表現方法で主人公・黎良を大事に思ってくれている親友たちが皆いい子で。作中での描写は勿論、彼女たちが過ぎ去った時間を懐かしむように、あるいは慈しむように語る様子に、この後の黎良の立場を想像してはちょっと切ない気分になったりしました。あと、黎良の初恋相手に関しては裏表紙で軽くネタバレしてくれてることもありますし予想の範囲内ではありましたが、終盤はそこからああいう風に話を持っていくのか、という感じでしたね。

様々な想いから黎良が選ぶことになった道。波乱が約束されたその道を歩く中で、果たして彼女はこの先どうなっていくのか。続きが素直に楽しみです。

作品名 : エパタイ・ユカラ 愚者の恋
    【 amazon
著者名 : 高丘しずる
出版社 : ビーズログ文庫(エンターブレイン)
ISBN  : 978-4-7577-3066-3
発行日 : 2006/12/15

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)