『Under the rose 4 春の賛歌』[船戸明里/バーズコミックス]

あいかわらずエグイ話。今のところ救いが欠片も見えない展開なので、読んでて非常に嫌な気分になります。つーか、ウィルがあまりにアレなので、「無神経な善意の人」で一番苦手だった伯爵ですらマシに思えてくる始末。そして、歪んでる面や他人を平気で利用し使い捨てる一面などもあるにしろ、普通に大人なアルの株が上がり、随分角が取れたライナスの姿にほっとします。

「春の賛歌」はウィルとレイチェルが中心ではありますが、レディ・ロウランドことアンナの在り方もクローズアップされてる気がする。とりあえず、この巻読むまではアンナさんは本人は認めたくないだけで伯爵にそれなりに愛情を抱いてるんだと思ってたんですが……甘かったですな。「愛であってはならない」という言葉に憎悪や嫌悪ばかりではない複雑な心境もあるのだろうと思いたいところ。

それにしてもこの話、一体どういう結末になるのか想像がつきません。「春の賛歌」という副題からは想像できないほどドロドロしまくってる現在ですが、「冬の物語」のように雪解けの季節は訪れると思っていていいのでしょうかねぇ。

作品名 : Under the rose 4 春の賛歌 【bk1】
著者名 : 船戸明里
出版社 : 幻冬舎(バーズコミックス)
ISBN : 4-344-80866-5
発行年月 : 2006.11

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